[あやnote] スイミーの受難

ファンダイビング
こんにちは、佐藤あやのです。

2018/7/8
天気:晴天
水温:27℃
気温:29℃
スーツ:5mmウェット+フードベスト

嵐(台風8号)の前の静けさなのでしょうか、本日晴天なり。海況も良く、透明度抜群。

ご一緒した皆さま。

今年はキンメモドキの当たり年ではないでしょうか。今まで見たことのなかった場所にも群れをなしています。

根がなくても。水中ブイを頼りに群れる。

キンメモドキとテンジクダイ科の魚たち

帯状に連なるキンメモドキ、自由自在にその形を変えるキンメモドキの群れ。いつまで見ていても見飽きることがありません。暖炉の火をいつまでも見ていられるように。

*細かいことを言うと、群れの一部はテンジクダイ科の魚です。
キンメモドキとスカシテンジクダイの見分け方はこちら(外部リンク)。

一方で自然界の厳しいピラミッド構造。餌が増えれば捕食者の姿も。
サンゴに群れる小魚たちと、その周りをグルグルと泳ぎ回る大きな魚たち。ギャングに囲まれて、スイミーたちはギュッと密集しています。

今まで、スイミーを捕食するのは、ハタやカスミアジ、ハナミノカサゴ等だと思っていました。

⇩スカシテンジクダイのいる根に潜むクロハタ

クロハタ

⇩サンゴの中に潜むハナミノカサゴ

ハナミノカサゴ

⇩サンゴの中に潜むキリンミノ

キリンミノ

でも今日のギャングはちょっと違う顔ぶれでした。
キツネフエフキ(上)とマルクチヒメジ(下)

キフネフエフキとマルクチヒメジ


調べてみるとどちらも肉食性。小魚たちを捕食するようです。

さらにマルクチヒメジについては、Wikipediaに面白い記述が。

マルクチヒメジの生態

肉食魚であり、魚類や甲殻類、頭足類などを捕食する。その中でも魚類が70%を占め、これは他のヒメジ科魚類とくらべても非常に高い割合である。
通常単独、または小型の群れで行動しているのがみられる。他のヒメジ科魚類やカスミアジ、コガネアジをはじめとした他種と一緒に群れを作ることもある。エジプト、シナイ半島南の海で2000年に行われた研究では、単独で行動する個体は砂地で運動性の低い獲物を探し、群れで行動する個体はサンゴ礁で運動性の高い獲物を追う傾向のあることが分かった。この調査では、群れは同じようなサイズの個体で形成され、群れ内で特に血縁関係はみられなかった。また、狩りにおいて群れで一種の協力行動が行われていることが分かった。つまり、群れの中の一匹が獲物をみつけ加速すると、群れ内の他の個体はわきにそれて獲物の逃げ道をふさぐのだという。魚類で狩りにおける協力行動が報告されたのは、この本種についての研究が初めてであった。(Wikipediaより)

同じようなサイズの他種と一緒に群れを作っていたし(写真には写っていないけど、カスミアジもいた)、スイミーたちの外周をグルグル回って追い込んでもいた。ひょっとして「協力行動」を目撃しちゃった??!!!
なんか・・・すごい!

普通種であっても、まだまだ未知の魚の世界。
いつもとちょっと違うシーンを目撃できたら、それが魚の生活を少し解明するよすがになるのかもしれません。

生態観察って楽し〜な〜。
だからダイビングはやめられない!

明日からは、台風8号の動向に注意しながら、万全の台風対策を期す必要がありそうです。台風の後にお会いしましょう。adios!

コメント

  1. […] この肉食系の魚達、協力しあって狩りをしている、かもしれないんです。 詳しくは、[あやnote] スイミーの受難をご覧ください。 […]

タイトルとURLをコピーしました